高齢運転者等専用駐車区間制度とは、高齢運転者などが公共施設を利用しやすくするため、道路上に専用の駐車スペースを設ける制度です。
平成22年4月19日に施行され、官公庁や病院、福祉施設の周辺など、駐車場の確保が難しい場所で活用されています。
ここでは、制度の目的や利用条件、一般ドライバーが知っておくべき注意点を、実用目線で分かりやすく解説します。
高齢運転者等専用駐車区間制度の目的と背景
この制度が導入された背景には、高齢運転者や身体に不自由のある人が、施設から離れた場所にしか駐車できない不便さがありました。
特に病院や行政機関では、短時間の利用でも歩行距離が長くなることが大きな負担になります。
そこで、施設周辺の道路に「専用の駐車区間」を設け、対象者が安全かつ円滑に施設を利用できるようにしたのが高齢運転者等専用駐車区間制度です。
一般的な駐車場とは異なり、道路上に設置される点が大きな特徴といえるでしょう。
利用できる人と必要な標章について
高齢運転者等専用駐車区間を利用できるのは、高齢運転者をはじめ、一定の条件を満たす運転者です。
利用する際には、公安委員会が交付する専用の標章を車両の見やすい位置に掲示する必要があります。
この標章が掲示されていない車両は、たとえ高齢者が同乗していても原則として駐車できません。
逆に言えば、標章を掲示していれば、指定された専用駐車区間に合法的に駐車することができます。
標章の有無が利用可否の判断基準になるため、忘れずに掲示することが重要です。
設置場所と一般ドライバーが注意すべき点
高齢運転者等専用駐車区間は、官公庁、病院、福祉施設などの周辺道路に設置されるケースが多く見られます。
道路標識や路面表示によって区間が明示されており、誰でも識別できるよう配慮されています。
一般ドライバーが注意すべき点は、「短時間だから」「空いているから」という理由で駐車しないことです。
標章を掲示していない車両が駐車すると、駐車違反として取り締まりの対象になります。
また、本来必要としている人の利用を妨げることにもなり、社会的な配慮の面でも問題があります。
制度を正しく理解し、思いやりある運転を
高齢運転者等専用駐車区間制度は、交通弱者を守り、誰もが安心して外出できる環境を整えるための仕組みです。
運転免許を持つ人であれば、自分が対象者でなくても制度の趣旨を理解しておくことが求められます。
専用区間を見かけた際は、標章の有無を確認し、ルールを守った利用を心がけましょう。
それが結果的に、安全で円滑な道路利用につながります。
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